農耕馬

”農耕馬”と言っても動物の馬のことではない。

鉄の農耕馬、いわゆる耕運機のことである。

 

今年も日曜百姓の季節になって来て、まずは畑を耕さなければならない。

この鉄の農耕馬は重たく馬力があるが、取り扱いはけっこう難しい。

畑を深く耕してくれる頼もしい馬である。

細い指でパソコンを自在に操る、力のない男にはこの操作は絶対に無理である。

 

この鉄の馬で土を耕し、鍬でうねを作っていると
ナマっている身体に少しずつ力がよみがえって来る。

 

去年の今頃も同じことを書いているが、

蒼穹にはひばりがさえずり、近くの林よりイカルの澄んだ声が聞こえ、
桜も満開、誰とも喋ることもなく、気を使うこともない。

(去年は「美空にひばりがさえずっている」というおやじギャグを書いた。)

一人百姓にこんな気楽なことはない。

今まで大福餅や百姓のことなど赤抜けないことばかり書いているので、
次はもっと洒落ていることを書こうと思う。
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T. Ito