初めての自転車

会社近くの駐車場に、自転車の練習をしている親子?がいたので懐かしく思い近づいていき、
「娘さんですか?」と尋ねると、「いや孫だ」とおじいさんが言った。

お父さんに「お孫さんですか?」と聞かなくてよかった。

4月になったというのに寒空の中、一生懸命練習している。

我々が子供の頃、昭和30年代中頃は、
近所の悪ガキ共だけで自転車乗りを覚えたものだ。

どこの親たちも暮らしに追われ、子供にまで手が回らなかった時代であった。

何度も転び、膝小僧や肘を擦り剥き、母親に赤チンを塗ってもらったのが傷に滲みて痛かったものだ。

自転車もいつの間にか乗れるようになり、遠出をしてガキ共の縄張りが増えて行った。

久しぶりに見た懐かしい光景であった。


今日4月10日は季節はずれの雪が降っている。

T. Ito