初秋の焚火
2017年9月13日
(そばの花)
盆が過ぎ、入道雲の盛り上がった勢いが急に弱くなり、
うろこ雲やすじ雲の秋空に変わり、蕎麦の白い花が咲き、
コオロギが鳴き、稲刈りが始まる。
夕方、庭で丸太を円形に立て、真ん中に薪を少し入れ火をつける。
このやり方は、丸太の間から空気が入り炎が上昇し、
煙もたなびかず、丸太の内側がリフレクター、外側が断熱になり、顔や体が熱くない。
秋の焚火にはうってつけである。
まずビールを一杯、次はハイボール。
ハイボールという名前は日本だけで、他国では「ウイスキー&ソーダ」、
バーボンならば、「バーボン&ソーダ」というらしい。
野外でのソーダ割は高級シングルモルトより、ブレンデッドウイスキーのほうがいい。
日本には安くて旨いブレンデッドスコッチウイスキーがたくさんある。
バーボンソーダもまた旨い。
つまみは、柿の種かポテトチップスで十分。
酔いが回れば遠くから陽気なディキシーランドジャズやカントリーの曲が流れてくると、またいい。
シャンソンの「枯葉」はまだちょっと早い。
月が昇ってきた。
炎を眺め、力強い夏を送り、短い秋を迎える。
2002年8月30日、黒部川下の廊下
釣行の焚き火