ネパール祈りの燈と輪廻転生の炎
大げさな題名をつけてしまったが、
この国の人々の生活は厚い信仰心なしには考えられない。
チベット仏教、ヒンドゥー教が主な宗教であり、いろいろな神々が混在している。
ヒンドゥー教の特質は、カースト制度である。
何度か、カーストの意識の根強さを思い知らされたことがある。
高カーストの者は、
低カーストの者と同席を拒絶するとか、同じ食器では食べないなどである。
(ボダナート寺院)
ボダナート、通称”目玉寺”は、チベット仏教の聖地であり、
祈りを捧げるチベット族の人々がひけを切らない。
この寺のゴンパ(僧院)で燈明に灯を入れてもらい、遠いところから、
闘病中の父親が一日でも長く生きていられるよう祈った。
チベット系の人々を見ると、日本人に顔が似ている。
登山のサポートをするシェルパとは、ネパールの東方チベットから来た人々のことである。
(チベット族の人たち)
パシュパテナートは、ネパール最大のヒンドゥー教の寺院であり、
そこを流れる聖なる川 バクマティはガンジス川につながっている。
巡礼に訪れるサドゥー(ヒンドゥー教の行者)もいる。
サドゥー(行者)
(カメラを向けたら金を要求した修行(?)が足りない男だ)
寺には、面白い(?)彫り物があり、おおらかな宗教であるように思える。
(旅行者はニヤニヤしながら写真を撮っている。私も同様、ニヤニヤして撮ったら、ピンボケした。)
川に面して火葬場があり、横では沐浴をする人々の姿がある。
焼き場は、上流はカーストの高い王族専用で、庶民は下流である。
聖なる川に遺体をつけ、井桁で組んだ薪の上に置き、火をつける。異臭が漂っている。
(遺灰から金や宝石など金目の物をすくい出す)
遺灰は、川に流され、何も残らない。
人は、輪廻転生するというヒンドゥー教の死生観である。
日本のように、お経をあげて、立派な墓に葬るというより、この宗教観もまたいい。
登山が終わり、カトマンズに戻り、あてのないまま裏路地や通りを気ままにさまよい歩く。
混沌としていて、飽きない都である。
ネパール絨毯を織る。昔はチベット難民が織っていた。
赤子に乾燥防止の油を塗る
カトマンズの古都パタン
インド人の蛇使い(ポカラにて)
長逗留した安宿の部屋、いい時間が流れた。
国民食、ダルバード